加齢性黄斑変性症とは?

加齢性黄斑変性症とは?

加齢により網膜の中心部、黄斑に不要な血管ができ、出血やむくみをきたす疾患。視野の中心部が見えにくくなるのが特徴です。そのまま放置すると視力が低下し、ゆがんで見えたり、かすんで見えたりするようになります。脈絡膜から発生する新生血管の有無で「萎縮型」と「滲出(しんしゅつ)型」に分類されます。

萎縮型加齢黄斑変性

網膜色素上皮が徐々に萎縮していき、網膜に障害が起きる萎縮型は欧米人に多いタイプです。治療法はないものの、視力低下に時間がかかるので、滲出型ほど緊急性はありません。

滲出型加齢黄斑変性

日本人の加齢性黄斑変性症の9割がこの滲出型で、進行が早く突然見えなくなるのが特徴です。放っておくと視力が失われる可能性もあり、できるだけ早く治療することが大切です。

抗VEGF薬治療

治療をしても再発することが多い加齢性黄斑変性症は、血管内皮増殖因子VEGFと呼ばれるたんぱく質を抑える薬ルセンティス®、アイリーア®を硝子体に注射することで新生血管の成長を抑え、出血や滲出液を止め症状を改善します。費用は保険適用です。

治療の流れ

  • 1局所麻酔を使い、抗VEGF薬(1回目)を硝子体に注射します

  • 21カ月後に局所麻酔を使い、抗VEGF薬(2回目)を硝子体に注射します

  • 3さらに1カ月後に局所麻酔を使い、抗VEGF薬(3回目)を硝子体に注射します

  • 4さらに1カ月後、診察をして状態をチェック。1カ月休んでから抗VEGF薬を2カ月に1度のペースで硝子体に注射します